アートとは何か?
アートという言葉には色々な解釈や捉え方があります。 artという言葉は、ラテン語のアルスars、さらにギリシア語のテクネーtechnéに由来し、もともと学問と技術という広い意味をもつ言葉でした。 欧米では学問体系が大きく2つに分かれており、ひとつはArt、もうひとつはScienceです。キリスト教を中心に発展してきた欧米ではScienceは神がつくったもの=自然(Nature)を研究する学問であり、一方、Artは人間がつくったものを意味しています。絵画や音楽をはじめ、文学や歴史、哲学などもアートとして位置付けられています。 人類最古のアートは今から数万年前に洞窟に描かれた壁画であると推測されています。フランスのラスコー洞窟に描かれた15,500年前の壁画をはじめ、世界中の各地で44,000年前に描かれたものや、さらには65,000年以上前のものなど、考古学者たちにより徐々に発見、解明され今も尚、調査が続けられています。動物、人、幾何学的な模様や記号などが描かれていますが、何のために描いたのか?は明確にはわかっていません。 しかし、客観的に考えた場合、何かを「表現したかった。」「伝えたかった。」ということは紛れもなく残された証拠に基づく事実ではないでしょうか。
人に伝える表現方法を学ぶ
日本では一般的にアートは芸術や美術として捉えられ、具体的には絵画や彫刻、演劇、音楽など多岐にわたりますが、全て人の考えや思想、思いなど内面に秘めたる無形物を他の人に見せる、感じさせるように形にした表現手法のひとつであると言えます。 他人に「表現する・伝える」ということは芸術に限らず、人が生きていくうえでとても重要で身につけなければならない術です。 世界中の誰もが知るまでにMacやiPhoneを広めたスティーブ・ジョブスは人に伝える手法の一つであるプレゼンテーションで人々に感動を与え、聴衆からは共感と賞賛を受けアップル製品の販売業績と知名度を飛躍的に向上させました。彼のプレゼン力は世界中の誰もが認める素晴らしさです。 社会では優れた技術や知識、才能をもっていても他人に的確に表現し、良さを伝えることができなければ本領発揮できず残念な結果となるでしょう。 表現や伝達手法にはその他にコミュニケーション力なども含まれ、言語やダンスなどもその中の一つであると言えます。 個性の尊重が重要視される現代、いろいろな表現方法や伝える力を養うことはとても大切です。
Arts Communicate
表現する・伝える術
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